【チーズとワインのマリアージュ】スーパーで買えるチーズでもOK！

こんばんは、ソムリエすじこです。今日はチーズとワインのマリアージュについて書いていきます。

「今日はこのチーズを買ったのですが、合うワインはどれですか」と質問いただきます。数あるワインの中から選ぶのは大変だと思いますよね。実はチーズとワインを合わせるのは難しいことではないのです。自分で選べるようになるとワxインも倍以上楽しくなっていくと思うので、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

チーズの分類

チーズにはたくさんの種類があります。それぞれ見ていきましょう。

• フレッシュチーズ…ミルクを固めてホエイを排出しただけの熟成していないチーズ。料理に使われる事が多い。（クリームチーズやブッラータ、モッツァレラ　など）
• ソフトタイプ…白カビタイプやウォッシュタイプなど、柔らかいチーズが分類される。
• 白カビタイプ…表面が白カビで覆われたチーズ。（カマンベールやブリードモー　など）
• ウォッシュタイプ…表面を塩水もしくはお酒で洗いながら熟成させたチーズ。（エポワスやモンドール、ラングル　など）
• シェーブルタイプ…“シェーブル”とはフランス語で“雌山羊”。山羊乳製チーズ。（ヴァランセ、サント・モール・ド・トゥーレーヌ　など）
• 青カビタイプ…ミルクの段階、型に入れる前に青カビ菌を混ぜ、熟成中に青カビを繁殖させたチーズ。（ロックフォール、ゴルゴンゾーラ　など）
• セミハードタイプ…水分量を38〜46％に抑えた半硬質のチーズ。（ミモレット　など）
• ハードタイプ…水分量を38％以下に抑えた、セミハードタイプよりも硬く重量のあるチーズ。（コンテ、パルメジャーノ　など）
• パスタフィラータタイプ…“フィラータ”は“糸を紡ぐ、引き伸ばして繊維状にする”という意味。チーズ製造時に生地をお湯の中で練って引き伸ばして作るチーズ。（フレッシュチーズのモッツァレラや、カチョカヴァッロ　など）

スーパーで買えるチーズ　×　合うワイン

ワイン初心者くんのような声が聞こえてきそうなので、ソムリエ目指している方以外は上の項目はスルーで大丈夫です。

その前にお伝えしたいことが、チーズとワインを合わせるコツです。それはチーズの産地とワインの産地を合わせること。伝統料理とその土地のワインが合うのと同じ考え方です。チーズがどこで造られているのかわかれば何となく自分でもワインを選べそうな気がしてきますよね。それではスーパーに売ってるチーズと合うワインをマリアージュしていきましょう！。

モッツァレラチーズ

南イタリアのカンパーニア州を原産とする丸くて白い牛乳製フレッシュチーズで、ミルクの甘みと酸味が特徴です。マルゲリータやカプレーゼなどに使われるチーズです。スパークリングワインとフレッシュな白ワインがよく合います。酸味が穏やかな、軽めのワインがいいです。カンパーニア州の白ワインで合わせるなら「ファランギーナ（華やかでフレッシュな品種）」や「コーダ・ディ・ヴォルペ（酸の少ない軽めの品種）」を合わせるのが◎。トマトを添えてカプレーゼにするならキリッとした酸味のある白ワインでもいいかと。スパークリングもフレッシュですっきりとしたものが合います。イタリアのスプマンテ（泡）、合わせてみてください。

カマンベール

フランスのノルマンディー地方の牛乳製白カビチーズです。ノルマンディー地方ではカルヴァドスやシードルが作られています。シードルも間違いなく合いますが今回はワインのマリアージュです。風味が穏やかで軽めのカマンベールには、まろやかな白ワインか軽やかな赤ワインがいいです。ブルゴーニュの白（樽の効いたシャルドネ）やボジョレーの赤（フルーティで軽やかなガメイ）がよく合います。

ミモレット

フランスの北部、ベルギーとの国境沿いのリール地方を原産とするセミハードタイプの牛乳製チーズ。スーパーで売っているミモレットは熟成が若いものです。クセもないので食べやすく、人気があります。ミモレットのマイルドな味わいにはまろやかな白・まろやかな赤が合います。白はブルゴーニュのシャルドネ。赤はボルドーの赤ワイン、特にやわらかくて丸みを帯びたふくよかな味わいのメルロー主体のワインがおすすめです。（サンテミリオン地区やポムロール地区など）。

パルミジャーノ

イタリア、エミリア・ロマーニャ州のハードタイプの牛乳製チーズ。ほろほろと崩れるような食感と、噛むとしゃりしゃりとした旨み成分が口いっぱいに広がる、たまらないく美味しいチーズですよね。よくお肉やパスタなどのお料理の仕上げに削ってかけているチーズです。エミリア・ロマーニャといえば赤の微発泡「ランブルスコ」。もちろん最高の相性です。それと爽やかで塩味のある白、辛口の赤ワインが合います。エミリア・ロマーニャの産のワインだと、「マルヴァジア」という品種を使った白ワインがおすすめです。赤は「サンジョベーゼ」や「バルベーラ」などの品種、少しタンニンのある辛口赤がいいですよ。

チーズ屋でよくみるチーズ　×　合うワイン

ここからはチーズ屋さんやワインショップによく置いてあるチーズを抜粋してご紹介していきます。

ロックフォール	フランス／青カビ／羊	・甘口の白（ソーテルヌやジュランソンなど貴腐ワイン） ・南ローヌの赤（品種はシラーやグルナッシュ）
ゴルゴンゾーラ	イタリア／青カビ／牛	・甘口の白、発泡白（レチョート・ディ・ソアヴェやアスティ） ・ピエモンテ州の赤（品種はネッビオーロ）
モンドール	フランス／ウォッシュ／牛	・ジュラ地方の白もしくは白泡（品種はサバニャンやシャルドネ） ・ジュラ地方の赤（品種はプールサール、ピノノワール、トゥルソーなど）、もしくはボジョレー地区の赤ワイン（品種はガメイ）
エポワス	フランス／ウォッシュ／牛	・ブルゴーニュ地方のしっかりめの白（品種はシャルドネ） ・ブルゴーニュ地方の赤（品種はピノノワール）
タレッジョ	イタリア／ウォッシュ／牛	・ロンバルディア州のスプマンテ（白、ロゼどちらでも）
コンテ	フランス／ハード／牛	・ジュラ地方の白、もしくは白泡（品種はサバニャンやシャルドネ） ・ジュラ地方の赤とロゼ（品種はプールサール、ピノノワール、トゥルソーなど）
ブリー・ド・モー	フランス／白カビ／牛	・シャンパーニュ地方の白泡やブルゴーニュの白。 ・ボルドー地方（サンテミリオン、ポムロール地区のメルロー主体）の赤ワイン。
ヴァランセ	フランス／シェーブル／山羊	・ロワール地方の白泡と白（品種はシュナンブラン、ソーヴィニヨンブランなど） ・ロワール地方のロゼと赤（品種はガメイ、ピノノワール）

今回はチーズの産地とワインの産地を合わせる、というやり方でマリーアジュしてみました。ぜひホームパーティーにも役立ててみてください。きっと喜ばれますよ。

今日はここまでです。それではみなさまいい夜を！